コロナ・パンデミックとオーストラリア経済の行方
オーストラリアは、コロナウイルスによるパンデミックから着実に立ち直りつつあります。「Lucky country」と呼ばれるこの国では、 企業や政治家、そして国民の多くが2022年には社会や経済面で明るい兆しが見え始めてくることを期待しています。 また、Reserve bank of Australia (RBA)は最新のアップデートで、COVID-19 のオミクロン株が同国の経済回復に影響を及ぼすことはないという声明を発表しています。 RBA のフィリップ・ロウ総裁はこの声明の中で、「オーストラリア経済は依然として底堅く推移していて、既に症例数も減少傾向に転じており、消費は今後徐々に回復していくと予想される。RBAでは2022年のGDP成⻑率を4.25%、2023年を2%と予測している」と述べました。 また、「この見通しは、家計と企業のバランスシートがおおむね良好であること、企業の投資が増加していること、建設工事のパイプラインが多いこと、マクロ経済政策が支持されていることに支えられています。ただし、引き続きパンデミックによる不確実性は秘められている。」とも述べています。 記録的な低金利と、COVID-19に対応するための 政府による3,000億ドルの緊急財政支出が、こうした明るい見通しを後押ししています。 強気の見通し 世界第13位の経済大国オーストラリア(日本は第3位)の今後の経済に関する見通しについて、エコノミストは概ね強気のスタンスを取っています。 Commonwealth Bankグループのエコノミストは、オーストラリアの2022年度の経済成⻑率は5.1% になると予測しています。この数字は昨年度時点での予測値である4.4%を上回り、また”標準的な”成⻑率と言われる2.5%を大きく上回っています。 ANZ […]











