11月 22, 2019 Hello Kids

子どものアイデンティティ形成と海外生活との関係とは?

幼少期は、子どもの学習と発達における非常に重要な期間です。

特に出生時から3歳になるまでの間は、人間の脳が最も急速に発達すると言われています。

そしてこの幼少期において、子どもが海外生活を送ることで多くのメリットが得られることが教育に関する研究から明らかになっています。

World Health Organizationによると、「幼少期には、子どもの身体的および精神的健康のために必要な基礎が築かれ、生涯にわたる学習能力や変化への適応力、困難から這い上がるためのレジリエンスなどに大きな影響を与える」とされています。

 

学習効果

子どもの学習能力と成長の質やスピードは、下記のような要因によって形作られます。

自己 - 遺伝的継承、性別、健康、気質

家族 - 家族関係、育児の方針、親の教育と職業、親の心身の健康

コミュニティ - 保育サービスの質、育児サポート、住宅、安全性、住民間の信頼レベル

文化 - 異文化、育児方針、信念、価値観

また、ビクトリア州政府によると、両親がすべき最も大切なことは、「子どもたちが幼少期の数年間に学び、何かに夢中になれる機会や環境を提供すること」であると述べています。

そして、身体的・精神的な健康はすべての学習と成長の基礎であるため、親が安全で健康的な環境を確保することが何よりも大切です。

 

アイデンティティの形成

子どもは生まれた時から、自分が何者であるのかを理解するためのヒントとなる様々な情報にさらされて過ごすことになります。

研究によれば、子どもたちは2歳になる頃までに自己アイデンティティを知覚し始め、他人の視点から自分自身を振り返ることができるようになるそうです。

わかりやすい例を挙げれば、子どもたちが鏡や写真などで自分自身を認識し始めた時がそのタイミングと言えます。

そして3歳くらいになると、子どもは自分自身の行動を振り返ることで、自尊心が芽生え始めます。

やがて8歳に達する頃、彼らは自分自身の性格を理解すると共に、自己肯定感も形成されていきます。

ここで注目すべきことは、自分自身を肯定的に認識している子どもたちが、社会的および学問的に最高の成果を示しているという事実です。

それでは親が幼少期の子どもたちにできることとは、一体どのようなことなのでしょうか?

それは、子どもの成果に積極的に反応し、ネガティブな出来事を克服するのをサポートすることにより、子どもがポジティブな自尊心を育むのを支えてあげることです。

心理学者による研究によれば、驚くべきことに生まれた直後の乳児の行動に親が肯定的な反応を示すことで、子どもの自尊心の形成につながることも明らかになっています。

 

海外生活のメリット

子どもたちに有意義な体験を与えるために、幼少期から海外で生活をすることには多くのメリットがあります。

米国社会学者のRuth Hill Useemによって提唱された、「サードカルチャーキッド」(TCK)という用語は、”自分が生まれた国の文化以外の文化圏でアイデンティティ形成期を過ごしてきた子どもたち”のことを表す造語です。

元米国大統領のバラク・オバマ氏も、実はこのTCKです。

ケニア人の父親とアメリカ人の母親の間に生まれ、母親がインドネシア人と結婚した後にインドネシアに移住したという経歴を持っています。

最近では、テニスで活躍されているテニスプレイヤーの大坂なおみさんもいわゆるTCKにあたります

彼女は日本でハイチ人の父と日本人の母の間に生まれましたが、3歳の頃からアメリカに住んでいました。

一般的にTCKの人々は比較的ハイレベルの教育を受けていると言われます。

ある研究によれば米国の一般人口の内、学士号を取得している人々の割合は21%であるのに対して、成人のTCKにおいては約81%もの人々が学士号を取得していることが明らかになっています。

「TCKの人々は多くの場合、複数の言語を操ることができ、より広い世界観を持ち、文化的にも成熟度が高い」と、社会学者のRuth Van Rekenは述べています。

幼い頃から国際的な経験を積むことのメリットは、見知らぬ人とより簡単にコミュニケーションができるようになること、より大きな世界感を持てるようになること、そして子どもの好奇心を育むことができるなど、多岐に渡ります。

さて、今回は「子どものアイデンティティ形成と海外生活との関係」についてご紹介してきました。

今年もいよいよ残すところあと1ヶ月と少し。

そろそろ来年の計画も立て始める頃ですよね。

オーストラリアへの親子留学をご検討されている方は、ぜひお早めにご相談頂ければと思います。(HelloKids事務局 Yuta